前回のiPhone 3G 液晶パネルの交換修理 準備編で、iPhoneを分解して液晶パネルを交換する準備は整いました。今回は破損した液晶パネルを新しいものに実際に交換してみます。ただし、iPhone 3Gまたは3GSを分解することにより、正規保証が受けられなくなる可能性があることを承知の上で実践してください。なお、説明が不親切な部分があるのはご容赦くださいませ…。
まずはYoutubeでiPhone 3G/3GSの分解している動画を見ておきましょう。これからの手順が頭の中でよりクリアなものになるでしょう。見た目は結構ハードルが高そうですが、実際はそうでもありません。各工程ごとにデジカメで写真を撮りながら分解作業を進めていけば、おそらく困ることはありません。
iPhone 3G 液晶パネル交換手順・方法
事前にスリープ/スリープ解除ボタンを長押しして電源を切ってください。保護ケース等を装着している場合は外しておきます。
精密ドライバーでDockコネクタの両サイドのビスを外します。
吸盤はHOMEボタン付近に吸着させ、iPhoneの下部からフロントガラスをゆっくり取り外します。急激に引っ張ると液晶のフレキが断線して更なる故障の原因になるので注意。
オレンジ色のシール番号順に配線をマイナスドライバーで持ち上げるようにして外します。画像では2番の裏側になって見えませんが、3番はツメを起こしてから外します。
iPhoneが真っ二つになりました。液晶パネルやフロントガラスの交換は前面側を、Dockコネクタやスピーカー、マイク、カメラ、バッテリーの交換は背面側の分解作業を行います(※)。今回は液晶パネルの交換が目的ですので、前面側を分解します。
※背面側の分解時はSIMカードを取り出す必要がある場合があります。SIM取り出し棒または小さなクリップの端を iPhone上部にあるSIMトレイの穴に差し込むと、SIMカードのトレイが排出されます。
精密ドライバーで液晶パネルを止めているビスを外します。ビスを覆っている黒い保護シートは剥がしてしまいましょう。ビスがナメないよう慎重に回してください。コツはドライバーを押す力8割、回す力2割で配分することです。
液晶パネル部とフロントガラスの隙間にオープナーを少しだけ差し込み、液晶パネル部をスライドさせて外します。外れないからと言って力を入れ過ぎてはいけません。
液晶パネル部の両面テープ接着部分を剥がします。マイナスドライバーで無理な力は加えないよう外側に沿って静かに外します。
破損した液晶パネルを取り外せました。こうして交換パーツと比べてみると、破損部分がハッキリと見て取れます。新しい液晶パネルの保護シートを外して、元の液晶パネルのように接着します。上下を間違えないよう確認してから張り付けてください。
ここからは結合作業になりますが、ハメ込み・ビス留めは概ね逆順で問題ないかと思いますので省略します。
結合時はシールの番号とは逆順に配線を繋いでやります。3番シールのフレキは外れやすいのでしっかり差し込みましょう。
iPhoneの前面側上部の突起部を背面側に差し込みつつ、iPhoneを閉じて元通りビス留めすれば終わりです。(画像では突起部を目立たせるため意図的に出しています)
無事に直せました。iPhoneの液晶がクッキリハッキリ鮮やかに復活しました。
今回は液晶パネルの交換だけでしたが、iPhone 3G/3GS問わず、バッテリやタッチパネル保護ガラス、デジタイザー、バッテリの交換も同じような要領で出来るはずです。液晶パネルに限って言えば、要領さえ掴めば10分程度で終わるような作業です。万人にオススメは出来ませんが、部品さえあれば個人でも直せることが立証できました。