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ハードディスクの論理障害についての覚書

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HDDのデータ障害は論理障害と物理障害に分かれますが、運命のイタズラか、その両方を経験することとなりましたので備忘録的にまとめておきます。
今回は論理障害についてのまとめです(物理障害についてはハードディスクの物理障害についての覚書をご覧ください)。
HDDの論理障害

論理障害とは

論理障害とは、HDD自体は故障していないにもかかわらず、内部の電磁的記録に障害が発生している状態を言います。具体的には、ファイルシステムの損傷や、OSの不具合、誤操作によるファイル削除などの原因です。OSのファイルの消失または損傷によりコンピューターを起動できなくなった場合、ウィルスに感染してコンピュータがクラッシュしたケース、またファイルやフォルダを誤って削除したケースも含みます。物理的な損傷が原因ではない点で、物理障害と区別されます。

論理障害への対処

論理障害が発生した場合、システムの復元、スキャンディスク、デフラグ、データの上書きは絶対に行ってはいけません。ゴミ箱から削除しても、クイックフォーマットをしても、実はファイルそのものは完全に消えていません。見えなくなっただけでデータは残っており、そこに上書きしてしまえば復旧は非常に困難な状態になってしまいます。ですので、論理障害が発生しているHDDへのアクセスは出来る限り控え、早急にデータ復旧ソフトを使用するか、データ復旧業者へ復旧作業を依頼するのが良いでしょう。

論理障害、チラシの裏

チラシの裏的な私の経験談になりますが、何も知らずにRAID 1を再構成した際、中身のデータを見事にぶっ飛ばしたことがありました。ミラーリングされていた2台のHDD両方がファイル一つ見当たらない空っぽの状態になってしまったのです。もちろん再構成の直前までは全く同じデータが記録されていたことになります。ただ、HDDそのものは認識されていましたので、1台は自力で、もう1台はデータ復旧業者へ、という形で並行しつつ復旧作業を試みました。その際はファイナルデータを使用し、全てのクラスタをスキャンした後に別のHDDへデータの抽出作業を行いました。確か200GBのHDDで50時間以上かかりました。初動対応が適切だったこともあり、データの復旧率はほぼ100%近かった記憶があります(一部のJPG画像が破損した程度)。

最後に

このように、論理障害はデータ復旧ソフトの使用により素人でも十分に復旧できる可能性があります。しかし、あくまでも可能性であって、最低限の知識がなければ取り返しのつかないことになりかねません。軽度の論理障害か重度の論理障害かによりますが、データ復旧業者に依頼しても費用は約数万円程度、おそらくは10万円には届かない程度だと思われます。

最終的にはデータの重要性とを秤にかけて判断することになります。
失ってからでは遅い。バックアップは大事です。


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